・不動産営業の種類5種
・不動産業界の離職率
・きついのはBtoC(一般顧客向け)
・不動産営業がきつい理由
・私が不動産営業をきついと感じたポイント
・会社規模によってきつさは変わる
不動産営業に就職・転職しようと考えています。
きついって噂よく聞くけど、何がきついの?
不動産営業を考えている方はこういった悩みありませんか?
実際働いてみないと分からないこと、たくさんありますよね。
そこでこの記事では元大手不動産営業マンの私が、不動産営業のきつい理由を徹底的にご紹介していきます。
また、きつい不動産営業の種類についてもお伝えしていきます。
実際に不動産営業として2年働いて、私が感じてきたことをまとめました!
この記事を読み終える頃には、リアルな不動産営業のきつい理由を理解いただけると思います。
転職・就職活動の参考にしていただければ幸いです。
不動産業界の離職率
平成30年の不動産業界の離職率は比較的高めの13.7%です。
きついと言われている金融業界や建設業界よりも離職率が高いのです。
ただ、稼げる業界というのもあって入職率も非常に高い数字になっています。
このことから、「不動産業界に入ったはいいが、きついからやめる」という人の数が多いことにも繋がっていると考えられます。
そもそも不動産営業は5種類
大きく分けて、不動産営業の種類はだいたい5種類です。
・飛び込み営業(投資系)
・テレアポ営業(投資系)
・賃貸仲介営業
・売買仲介営業(中古・新築)
・不動産買取・土地仕入れ営業
そもそも不動産営業といっても、5種類あるのでそれぞれきつさが違います。
1つずつどういった仕事かを簡単に見ていきましょう。
飛び込み営業(不動産投資系)
・仕事内容
簡単にいうと、いきなりインターホンを鳴らす営業です。
・扱う不動産
このタイプの営業は、「不動産投資」に多い営業スタイルです。
特にアパート1棟買いなどの大きな投資をしてもらうことが多いです。
・ターゲット(お客さん)
高年収の医者や弁護士などはもちろん、高年収サラリーマンが狙いです。
・きついポイント
基本的にインターホンを鳴らしても相手にされない。
迷惑と言われ、うざがられて精神的に病む。
テレアポ営業(不動産投資系)
・仕事内容
1日中、電話をかけ続けてアポイントをとる営業です。
・扱う不動産
このタイプの営業も、「不動産投資」に多いです。
マンションの1室(ワンルーム)を購入してもらうなど比較的小さめな投資をしてもらいます。
・ターゲット(お客さん)
医者や弁護士など、高年収の方を狙ってひたすら電話をかけます。
・きついポイント
そもそもアポイントが取れない。
アポイントが取れても、契約に繋がるか分からないので、精神的にきつい。
賃貸仲介営業
・仕事内容
家を借りたい人と貸したい人を繫げる営業。
エイブルや賃貸住宅サービスなどをイメージしてください。
・扱う不動産
ワンルーム物件やファミリー向けの物件、オフィスまで幅広く扱います。
・ターゲット(お客さん)
一般のお客さんもいれば、企業もお客さんです。
・きついポイント
不動産営業の中では、比較的楽な営業です。
なぜなら、家を借りたいお客さんは勝手に集まってくるからです。
投資のように興味ない人を振り向かせる必要がないです。
売買仲介営業(中古・新築)
・仕事内容
家を買いたい人と売りたい人を繫げる営業。
三井のリハウスなどをイメージしてください。
・扱う不動産
賃貸同様、ワンルーム物件やファミリー向けの物件、オフィスまで幅広く扱います。
・ターゲット(お客さん)
一般のお客さんもいれば、企業もお客さんです。
・きついポイント
賃貸営業と同様、お客さんが勝手に集まってくる営業ではありますが、賃貸営業よりも遙かに難しい仕事です。
なぜなら、扱う物件の金額が高いからです。
買うと借りるのハードルの高さは歴然ですよね。
不動産買取・用地仕入れ営業
・仕事内容
戸建てを建てるための土地を仕入れたり、リフォームして転売するための物件を仕入れる営業です。
・扱う不動産
土地や戸建て、マンションなど幅広く扱います。
・ターゲット(お客さん)
お客さんは不動産の売買仲介会社です。
基本的に物件の情報を流してもらう必要があるからです。
・きついポイント
個人や会社間でコネがないと情報を流してもらえない。
また、会社側が高い買取金額を出してくれないと仕入れに繋がらない。
BtoC(一般顧客向け)の不動産営業がきつい
BtoB(法人向け営業)よりBtoC(一般顧客向け)の営業の方が圧倒的にきついです。
なぜなら、企業がお金を出すのと一般人がお金を出すのにはハードルの高さが違うからです。
お客さんは自分の名義でローンを組みますが、ローンは借金です。
何千万という借金を個人で抱えるので、購入までには時間がかかりますし、本当にこの物件がいい物件なのか比較を必ずします。
1番きついのは飛び込み営業とテレアポ営業
1番きつい不動産営業は、飛び込み営業とテレアポ営業です。
なぜなら、お客さんが求めていない物を売込む必要があるからです。
賃貸や売買の営業は物を集めるのは大変ですが、物があればお客さん側から求めてやってきます。
あなたは買うつもりのなかった何千万の買い物をしようと思いますか?
なかなかならないですよね。
不動産営業がきついと言われる理由
不動産営業がきついと言われる11個の理由を以下で解説します。
・ノルマへのプレッシャー
・残業が多い
・休日出勤がある
・契約後のクレームはよくある話
・休日が休日ではない
・友人と休みが合わない
・泥臭い仕事が多い
・世間の偏見がひどい
・お客さんにうざがられる仕事
・体力仕事
・収入が上がっても幸福度が上がらない
ここで解説するのはBtoC(一般顧客向け)の営業の話です。
①ノルマへのプレッシャー
不動産営業がきつい理由の1つ目は、ノルマへのプレッシャーです。
まだまだ業界自体が古いので、ノルマへの意識が高い上司が多いです。
達成できる見込みがなければ、上司に詰められることも多いです。
それが毎回何時間も続く職場もあるでしょう。
ノルマが達成できるかどうかで、昇進や給料にも大きな影響を与えます。
結果的にノルマに対してプレッシャーが大きくかかります。
②残業が多い
不動産営業がきつい理由の2つ目は、残業が多いです。
ノルマが第一なので、残業がとにかく多いです。
ノルマ達成の見込みがなければ、帰りづらい雰囲気にもなります。
また、業界全体で考え方が古いので、上司が帰らなければ帰りづらい雰囲気がすごいあります。
職場にもよりますが、残業時間が45時間超えるなんて当たり前です。
③休日出勤がある
不動産営業がきつい理由の3つ目は、休日出勤があることです。
お客さんに合わせる仕事なので、休日に仕事が入ります。
ノルマのためなら月末の休日に契約をぶちこむ営業マンもいます。
どこまでいってもノルマ第一主義なのです。
BtoB(法人向け)の営業であれば、お客さんが土日は休みなので土日は必ず休みです。
しかし、BtoC(一般顧客向け)ではそうはいかないのです。
④契約後のクレームはよくある話
不動産営業がきつい理由の4つ目は、契約後のクレームがあることです。
契約が終わっても、不備があればお客さんからクレームがきます。
休日でも電話は普通にかかってきます。
今月のノルマでも追われ、契約後のお客さんの対応にも追われることはよくある話です。
ストレスが半端じゃないです。
⑤休日が休日ではない
不動産営業がきつい理由の5つ目は、休日が休日ではないことです。
休日でも問い合わせがきたら、すぐに電話での対応は当たり前です。
他社に案件を取られてしまうかもしれないからです。
なので、休みの日でも携帯を常に持ち歩き、チェックする必要があります。
休みが休みでないので、気が休まらないです。
⑥友人と休みが合わない
不動産営業がきつい理由の6つ目は、友人と休みが合わないです。
BtoCの不動産営業は休みが土日ではないですし、祝日も出勤です。
友人と休みが合わない=遊べない=繋がり薄くなっていく となりやすいです。
帰りづらい雰囲気が常に流れているので、仕事終わりも遊びづらいです。
⑦泥臭い仕事が多い
不動産営業がきつい理由の7つ目は、泥臭い仕事が多いです。
これは売買仲介に多いのですが、チラシの宅配や物件の掃除など泥臭い仕事も多いです。
なぜなら、物件をきれいにすることで、お客さんの物件への第一印象をアップさせたいからです。
人は第一印象が大事って話はよくありますよね。
私は何度も、物件に生えた草刈りを泥だらけになりながらやっていました。
毎晩チラシの宅配を1000枚とか精神的にきつかったです。
⑧世間の偏見がひどい
不動産営業がきつい理由の8つ目は、世間の偏見がひどいです。
不動産会社に勤める人間はろくな人がいないと思っている人が結構多いです。
「人を騙す」「しつこい」「お金のことばっかり」「礼儀がない」こんなイメージありませんか?
不動産会社に勤める人間すべてがこんな人ではないです。
しかし、一部の会社や人のせいで世間ではこういった偏見を持っている人が多いです。
私はマンションの管理人の方に、「だから不動産屋は、、」みたいな言われ方したことあります。
「女性で不動産営業は危険なの?」と気になる方は、下記の記事を参考にしてください。
⑨お客さんにうざがられる仕事
不動産営業がきつい理由の9つ目は、お客さんにうざがられる仕事です。
ノルマ第一主義なのでノルマのために電話をかけたり、しつこくお客さんにアプローチをかけます。
情報を求めていないお客さんには、当然怒られますしうざがられます。
「自分はなにも悪いことはしていないのに。。」と思って精神的に病んでしまいます。
⑩体力仕事
不動産営業がきつい理由の10つ目は、体力仕事です。
いろんな物件を回って、時には草刈りや掃除などをしなければならないです。
体力がないと、体がもちません。
なので必然的に体育会系が多く在籍している業界です。
⑪収入が上がっても幸福度が上がらない
不動産営業がきつい理由の11つ目は、収入が上がっても幸福度が上がらないです。
お金は増えても、自由な時間が増えないので幸福度が上がらないです。
永久的にノルマに追われるからです。
今月ノルマを達成しても、また来月0からスタートです。
積み上がっていく物がないんです。
土日の子供の運動会を見に行くことができない上司もいました。
私が不動産営業きついと感じたポイント
私が不動産営業きついと感じたポイントは、「ノルマ」です。
シンプルに毎月ノルマを考えるのもきつかったのですが、
それ以上に「お客さんに有給をとってもらってまで契約をする」などそこまでする必要があるのかと思うことがきつかったです。
不動産業界の裏側ではいろんな思惑があって、騙されているお客さんもたくさんいます。
黒い部分を見続けることにも、きつさがありました。
会社の規模によってきつさは変わる
不動産営業はきついと言っても、やはり会社によります。
大手であればあるほど労働環境が整っているので、きつさは軽減されます。
例えば、「基本週休2日は保証されている」「残業代がしっかり出る」などです。
地域密着の不動産会社などは数えきれないほどありますが、残業代などはでない会社が多いでしょう。
まとめ:不動産営業に転職・就職するなら覚悟を持つ
いかがでしたか。
この記事では、「不動産営業の種類」「不動産業界の離職率」「不動産営業がきつい理由」「私がきついと感じた理由」について紹介してきました。
内容をおさらいしておきましょう。
・不動産営業の種類は5種類
・1番きつい不動産営業は「飛び込み営業とテレアポ営業」
・不動産業界の離職率は比較的高い
・きついのはBtoC(一般顧客向け)
・不動産営業がきつい理由は11個もある
・私が不動産営業をきついと感じた大きな理由は「ノルマ」
・大手であればあるほど労働環境が整っていて、きつくはない
これから不動産営業に転職・就職したいと考えている方は、きついことを理解して入社後のギャップを減らしましょう。
「不動産営業に向いてるかな、、?向いてないかな、、?」と気になる方は、下記の記事を参考にしてください。
ぜひこの記事を参考にしていただいて、ある程度の覚悟を持って不動産業界に飛び込んでください。
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